キジツク

Webライターの納期問題|遅れないためにできること&遅れそうなときの対処法

Webライターは、「どこでもいつでも仕事ができる」「実力次第で高収入も望める」とあって、さまざまな副業の中でも人気のある職種のひとつです。

「おすすめ副業10選」の中には必ずといってよいほどWebライターが含まれています。

さて、そんなWebライターですが頻繁に問題になるのが「納期を守らないライター」の問題です。今回のキジツクマガジンでは、納期を守らないライターの現状と、納期を飛ばすことの弊害、そして納期を守れるようになるためのコツをお届けします。

と言いたいところですが、キジツクマガジン運営チームも納期を落とすことはありますので耳の痛いテーマです。

Webライターは本当に納期を守らないのか?

運営チームには、複数のメディア責任者を経験したメンバーに話を聞くと、「納期を毎回きちっと守ってくれるライターは全体の8割程度ではないか」とのこと。他メディアの編集者さんに尋ねてみてもだいたいがそのような感覚です。

発注する価格帯によっても納期を守るライターの割合は左右されそうです。ある程度の高単価を得られるライターは、「仕事への姿勢」が評価されていることが多いでしょう。これは体感ではありますが、文字単価が3円を超える案件においては納期を守らないライターの割合は激減するように感じます。遅れるにしても、無断で納期を飛ばすことはほとんどありません。事情を説明した上で、納品目安を伝えてくれます。

Webライターは納期を守らないかというテーマについての答えは、「まあまあイエス」といえます。

納期を守らないWebライターはどうなるのか

発注側としては、連絡なしで何度も納期を守らないライターへの発注は避けたいところ。納期遅れが2回連続してしまうと、発注停止を検討することも。とくにエンドクライアント直案件ではなく、間に代理店や制作会社が入っている場合は、ライターの納期遅れは代理店等の信用問題に直結します。メディア運営のプロたる代理店や制作会社が、納期を落とすわけにはいきません。そんな案件では、納期を守らないライターがまっさきに発注停止の憂き目を見ることになります。

ただし例外もあります。遅れても書けるライターは貴重なんです。どのメディアにも

「リサーチ力が半端ない」

「Google検索3位以内を獲得する確率が高い」

といったライターがいることでしょう。

そんなライターは少々締切に遅れても多めに見てもらえることも。ただし、これは一部のハイスキル人材だけであり、レアケースだと思ってください。そういった人材も、常に納期に遅れるようになってしまうと発注されなくなってしまいます。

納期はいつなのか、翌日のクライアント出社時間までなのか

納期が2024年11月1日に設定されている案件の、納品限界はいつなのでしょう。

当日の午前9時というライターもいれば、午後5時まではいけると考える人もいます。

「午前12時をすぎるまでが11月1日だ」と強弁する方もいらっしゃいます。

「翌日のクライアント出社時間までだ!」という強気派も少なからずいらっしゃる様子。

さて、どれが正解かというと、発注側の担当者の性格と仕事への向き合い方によって、答えは変わります。

もちろん、もっとも心象がよいのは納期当日のクライアントが稼働している時間内での納品。ですが、当日の日付が変わるまでに納品されれば問題がない案件が大半を占めるでしょう。

さすがに、ライター締切の当日をクライアント締切に設定していることはありませんので、そこが数時間ずれたところで、大きな影響はありません。

「このライターさんは毎回翌朝までに送ってくれる」と信頼されていれば問題にならないケースがほとんどです。

ここまで、納期の何時が納期なのかというギリギリすぎる発想で納品時間についてお話をしてきましたが、納期当日のいつまでに納品すればよいのか、などと考えずに前日までに完成させておけばよいのです。というものの、それができれば誰も苦労はしません。

納期を落とさないためにできること

ライターが締切を守るためにできること、を考える前に「なぜ納期に遅れてしまうのか」を掘り下げる必要があります。個人的な経験によれば、納期に間に合わない大半の理由が「キャパオーバー」です。

なぜキャパオーバーが発生するのか、その理由は下記のいずれか、もしくは複数が絡んでくることが多いのではないでしょうか。

・執筆可能本数を超えて受注してしまった
・突発的なアクシデントが発生して稼働時間が減った
・想定外の修正依頼がまいこんできた
・想定以上に作業工数がかかる案件が紛れ込んでいた
・納期を勘違いしていた

この中でも、とくに多いのが突発的なアクシデントによる稼働時間の減少です。家族や自分の病気が多く見受けられます。人気ライターであれば、執筆可能本数を超えて受注してしまうケースも多々あります。

これらの納期遅れの要因をクリアにすることは、ほぼ不可能といえます。

となれば、できることは「常にバッファを持っておく」です。

個人的には「土曜日は予備日」など、週単位でバッファを持つのは危険。新しい仕事が来たときに「土曜日が空いているからそこで執筆で書けばいいや」と受注してしまいます。

納期を落とさないライターさんたちの日々の仕事のやり方を観察してみると、どうやら皆さんは「毎日バッファを持っている」ように感じます。1日1時間ほどの余裕を持っている方が多い印象。とはいっても、仕事のためのバッファがあるのではなく、余暇の時間を意識して確保していらっしゃる様子。

このほかにも、タスク管理を徹底している方も多く見受けられます。タスク管理に注力しているライター、編集者の多くは工数の見積もりが上手な印象。

「全力を出せば2時間で終わる」ではなく、「集中力が途切れることも考慮して4時間にしておく」といったスタイルです。こうしておけば、自分次第でスケジュールを巻くことができます。

ライターの納期問題は発注側に問題があるケースも多々ある

ライターの納期遅れは発注停止を招きかねない由々しき問題ではあります。しかし、ライターの納期遅れが頻発する案件は発注側のディレクションに課題があることも。たとえば、納期のリマインドが足りない、そもそも納期に対して発注が遅かった、発注内容が曖昧でライターさんのモチベが低い、レギュレーションが複雑すぎて面倒、単価が安すぎるなどなど。

発注側がライターを選べるように、ライターも仕事を選べます。「軽く扱われているな」「面倒な案件だな」とライターが感じる案件は、納期遵守の意識が低くなり、対応が後回しになってしまうのは無理もないことです。

ライターが頻繁に納期に遅れてしまう案件は、発注側も襟を正さなければならない問題が潜んでいることは珍しくありません。キジツクマガジンも反省する点が多々あります。

納期に遅れそうになったら納期の前日までに連絡!

さまざまな対策を講じていたとしても、どうしても納期に間に合わない局面が訪れます。そんなときは、納期に間に合わないなとわかった時点で連絡をしましょう。

人気ライターさんの多くは発注段階で納期を調整を打診する傾向にあります。

「15日納期ではなく20日納期にさせていただくことは可能でしょうか」といった感じです。発注日に納期を調整してもらえれば、発注側は大変助かります。

「受注したときはいけると思ったんだけど、無理そう」となったときは、それがわかった段階で連絡を入れておきましょう。納期当日に突然「遅れそうです」といわれるよりも、さまざまな手段を講じる余地ができます。連絡を入れてさえくれれば問題なし! というメディアが多い印象です。

とりとめのない記事になりましたので最後にまとめておきます。

・納期に遅れるライターさんは意外と多い
・納期に毎回遅れていると発注停止になる場合がある

【納期遅れによる発注停止の予防策】

・意識的にバッファを確保しておく
・工数の見積もりは「全力執筆」ではなく「半力執筆」でたてる
・納期の調整は早ければはやいほうがいい
・最悪でも納期の前日までに遅れる連絡を!

 

これらのポイントをおさえておけば、納期遅れや納期遅れによる発注停止を回避できる可能性が高まります。みなさま、お忙しいかと存じますが、ぜひ試してくださいね!

記事一覧はこちら